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なぜ世界の富はアブダビに集まるのか|10年連続世界一安全・SWF1.7兆ドル・ドルペッグ

記事・コラムBITEX HOLDINGS LLC 編集部

「世界一安全な都市」「世界一裕福な都市」「富裕層が世界で最も移住している国」——いずれも比喩ではなく、国際機関や調査会社のランキングが示す事実です。世界の資本がいまアブダビに集まっている理由を、4つの側面から整理します。

1. 10年連続「世界一安全な都市」

世界最大級の都市統計データベース Numbeo が毎年発表する「Safety Index」で、アブダビは2017年版から2026年版まで10年連続で世界1位に選ばれ続けています。2026年版のスコアは89.0と、2位以下を引き離しての首位です。

政治的にも中東で際立って安定しています。UAEは主要国すべてと実利的な関係を築く全方位外交を貫き、国内の治安維持体制は世界屈指です。資産を持つ人ほど「安全」に価値を払う——富裕層の移住先として選ばれ続ける最大の理由がここにあります。

2. 政府系ファンド1.7兆ドル ──「世界一裕福な都市」

政府系ファンド(SWF)の調査機関 Global SWF は2024年、アブダビを「SWF資産で世界一裕福な都市」と認定しました。ADIA、Mubadala、ADQ をはじめとする8つの政府系ファンドの資産総額は約1.7兆ドルに達します。

都市SWF運用資産
アブダビ1兆6,740億ドル(世界1位)
オスロ1兆6,680億ドル
北京1兆3,420億ドル
シンガポール1兆1,350億ドル
ドバイ490億ドル

人口414万人の首長国にこの資産規模——国民1人当たりの政府資産は世界最大級です。この「国家のバランスシートの厚み」こそが、道路・空港・美術館・大学・住宅といった都市インフラへの継続投資を可能にし、アブダビの都市開発が景気や一社の資金繰りに左右されにくい構造を生んでいます。出典:Global SWF(2024年10月)

3. 富裕層の純流入、世界一。ヘッジファンドは「資本の首都」へ

国際移住コンサルティング大手 Henley & Partners の「Private Wealth Migration Report」によれば、UAEはミリオネア(100万ドル以上の投資可能資産保有者)の純流入数で世界一を記録し続けています。

法人の顔ぶれも変わりました。BlackRock、Morgan Stanley、KKR、UBS、PGIM、Marshall Wace、Man Group、Bain Capital——英米法準拠の国際金融センター ADGM(アブダビ・グローバル・マーケット)には、こうした世界の運用大手が相次いで拠点を置いています。ADGMの就業者数は2025年に44,339人(前年比+51%)、登録企業は1万2,000社を超えました。

この金融人材の流入が、そのままアル・リーム島・アル・マリヤ島の住宅需要になります(エリアガイドの記事参照)。

4. 約29年不変のドルペッグ通貨

UAEの通貨ディルハム(AED)は、1997年11月から約29年間、1米ドル=3.6725ディルハムに固定されています。UAE中央銀行は繰り返しペッグ維持を公式に確認しており、豊富な外貨準備と1.7兆ドルの政府ファンドがその信認を裏打ちしています。

アブダビの不動産を持つことは、実質的に米ドル建て資産を持つのと同じ為替特性を意味します。歴史的な円安が続くいま、給与も貯蓄も円のみという状態は、それ自体が為替の一方向への集中投資です。ドルペッグ資産への分散は、その最も現実的な処方箋のひとつと言えます。

ただし注意点があります。「ドルペッグ=為替リスクがない」ではありません。円とドルの間の変動は丸ごと残り、円高に振れれば円換算の資産価値は目減りします。詳しくはリスクを扱った記事をご覧ください。

さらに詳しく知りたい方へ

本稿のもとになった情報誌『アブダビの全て 2026』は、全38ページ・6章構成の完全保存版です。市場データ、エリアガイド、税制・ビザ、購入の流れ、リスクまでを出典付きで収録しています。PDFはこちらのページから無料でダウンロードいただけます。個別のご相談はお問い合わせより承ります。

本稿は情報誌『アブダビの全て 2026』(2026年8月発行・BITEX HOLDINGS LLC)の内容をもとに編集したものです。記載の数値・見通しは執筆時点の公開情報に基づくものであり、将来の成果を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。

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